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フィクションランド

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歩きスマホvs当たり屋vs僕

投稿日時  : 2017/08/22 16:58

最新編集日時: 2017/09/13 17:53

街を歩くと歩きスマホをしている人が本当によく目立つ。

実際、歩きスマホしている人は歩くのが遅いし、前を見ないので対向する歩行者に対しても突っ込んでくる。
本当に迷惑な話だ。

マナーとして守ろうという世の中ではなく、法として規制しなければ直らないというのも悲しい話ではあるけど
実際、罰金制とかにしないと歩きスマホは無くならないだろうなとも思ってしまう。

そして、最近そんな歩きスマホをカモにする当たり屋が多くなってきたらしい。

最初は若干の世直しと偽善のもと、敢えて歩きスマホの人に当たりにいくというものだったはずだが
今では当たった結果「持っているノートパソコンが壊れたから弁償しろ」等という言いがかりで
儲けようとする輩が多いらしい。

「当たりスマホ屋」とでも呼んでおこうか。

僕はこないだ、新宿でそんな当たりスマホ屋を目の当たりにした。

僕は新宿駅のホームから階段を下ってコンコースに出ようとした時
左側から歩きスマホをしているよちよち歩きの女性がいた。年齢にすると24,5歳くらいだろうか。

対して、右側からパーカー姿でジーンズのポケットに両方手を突っ込んでいそいそと歩く男性がいた。
年齢にすると30歳前後。パーカーのフードを頭までかぶった男性は明らかによちよち歩きの女性めがけて
歩いているのが分かる。

「あ、当たりスマホ屋だ!」

僕は心の中で叫んだ。何とかしなければ!

歩きスマホの女性を助けるのも癪に障るが、かと言って当たりスマホ屋をみすみす儲けさせるのも悔しい。

2人が交錯する直前、僕はとっさに女性の正面に立った。そして、
「ごめんなさい!でもあぶないですよ!」
と、女性の両肩を両手で持つようにして言った。

女性は、はっとした顔と、少し怪訝な顔で僕を見たが、僕の目線はパーカーの男性を追っていた。

パーカーの男性は通り過ぎながら、女性の足下を振り返って見るようにして過ぎ去った。

ふぅ~・・・

その後、僕は女性の耳元でこう言った。

「さっき、歩きスマホをしている貴女に対して思いっきりぶつかりにきた
当たり屋の男性がいたので僕はこうしました。気を付けてください、本当に。
言いがかりをつけられるところでしたよ。」

女性は安堵して感謝してくれるかと思ったのだが、女性の怪訝な顔は直らなかった。
そして、女性は僕にこう言ったのだ。

「はぁ…さっきの男を詰めることができたのに…お金取り損ねたわ。」

そういうと持っているスマホを僕に突き付けた。

僕がスマホだと思っていたものは、スマホではなく、瀬戸物の小皿だった…。

これからは「当たり当たりスマホ屋」にも気をつけようと思った…。

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