こないだ中国に旅行してきた。
本場の中華料理を食べたり、上海タワーに行ったり、中国雑技団を見たり、とにかく思いっきり楽しんだ。
旅行最終日には、上海の街をプラプラ歩いた。
僕は上海の街並みを見ながら「あぁ、もう日本帰らなきゃいけないのか~」と気持ちが暗くなっていた。
……そんな時だった。
「室内動物園」という看板を発見した。
その室内動物園は、ビルの一室にあるらしい。すごく怪しい。それだけじゃない。その室内動物園の看板の横には「パンダさんがいるよ!」と日本語で書かれていたのだ。そんなわけがない。どう考えても、ビルの一室にパンダが入るスペースなんてないだろう。
でも……興味はある。
僕は、受付のおばちゃんに「本当にこの中にパンダがいるの?」と身振り手振りで聞いてみた。
すると真っすぐの僕の目を見て「いる」と言った。
よし信じよう。日本円で約1,000円の入場料を払った。
室内に入ってみると、大きな水槽が1つ置いてあった。その中には首の長い亀が泳いでる。なんていう種類の亀なのか気になったので、説明文を読んでみたら「ナガクビガメのパンダさんです」と日本語で説明が書いてあった。亀だけど名前はパンダらしい。
さすが中国だなって思った。
室内動物園から出ると、受付のおばちゃんがいた。笑顔だった。どうして笑顔でいられるのかわからなかった。気まずくないのだろうか?バツが悪くはないのだろうか?眉毛をハの字にするという演技はしないのだろうか?
「本当に強靱ハートをしているな」と思った。そしてそれに対して聞こえない程度で舌打ちをする僕。「本当に脆弱なハートをしているな」と思った。
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