高校のクラスメイトである菊池と井上は放課後のファミリーレストランで暇をつぶしていた。ドリンクバーも10杯を越え、お腹がガブガブになった頃、菊池が急にこんなことを言い出した。
「なぁ、井上。お前だけに話すけどさ。実は、中学時代いじめられてたんだよ俺」
突然のカミングアウトに井上は驚いた。
「えっ、マジで?そうは見えないけどなぁ。辛かっただろ?」
「思い出すのも辛いよ」
「そうだよな。いじめは最低だよ」
「……うん」
「本当にいじめなんてこの世から消えちまえばいいんだよ。許せないもん」
「……うん」
「あいつら最低だよ!ヒドイあだ名とかつけられてなかったか?」
「あだ名?……あったよ。俺は“ブサイク”って呼ばれてた」
「えぇーヒドイな!それは許せないわ!全然ブサイクじゃないのにな!だってお前って福士蒼汰に似てるもんな?」
「いやっ、そんなことは……」
「かぁ~!マジで許せないわ!福士蒼汰にそっくりなのに!全然ブサイクじゃないのに!」
「いやっ、声でかいって。他の客が見てるって」
「だって福士蒼汰のまんまじゃん。顔面が。単純に顔面が福士蒼汰そっくりだもん。そっくりっていうかもう福士蒼汰だもん!」
「やめろよ!本当に!過剰に褒めんなって!」
「いやっ、なんかもうそんな風にお前のこと見てたら余計そういう風に見えてきたよ!お前、福士蒼汰じゃねぇか?おいっ!正体現せこの野郎!福士蒼汰だろ!絶対にそうだ!顔面ビリビリって剥がしてみろ!」
「ちょっ、ちょっとやめろって!離せって!」
「福士蒼汰だ!完全にそうだ!店内のみなさーん!聞いてください!ここに福士蒼汰がいますよー!福士蒼汰ですよー!」
…
……
………菊池は人生初のいじめに遭った。
みんなの感想(1件)
2017/09/04 14:24
ちょっと意味が分からない...(>_<;)
菊地君はもともといじめられてたわけでしょ?
「菊地は人生二度目のいじめに遭った」なら分かるけど...。